今年7月に開催される世界遺産委員会において、世界自然遺産登録を目指している小笠原諸島を参議院環境委員会のメンバーで視察しました。

1月19日(水)
2011年1月19日(水)海上自衛隊飛行艇US−2
 早朝、超党派の派遣議員6名と随行者数名とともに参議院議員会館を出発し、まずはマイクロバスで厚木基地へ。通常、小笠原諸島へは東京竹芝桟橋から「おがさわら丸」に乗船し、約26時間で到着しますが、この場合、船の運航スケジュールの都合上、6連休が取れないと往復できません。さすがにそんな日程は無理なので、私達は厚木基地から海上自衛隊の飛行艇US−2で現地に向かいました。もちろん厚木基地も飛行艇も初めて…。まさか環境委員会に入って自衛隊の飛行艇に乗るとは思いませんでした。飛行艇の座席は前向きが少なく、バスのように窓に背を向けて横向きに座ります。議員席は前向きでしたがシートベルトはジェットコースターのように仰々しく、首から認識票をかけると「いざ出陣」という気分になります。この飛行艇は洋上救難などを任務としており、救助隊員も同乗していて、これ以上安全な乗り物はないはずですが、やっぱり緊張!犬の鑑札みたいな、この認識票が不安を煽るのでしょう。

 さて、プロペラの音がして離陸するとあっという間に高度が上がりました。すぐに雲の上に出て、そこからは普通の飛行機のよう…。シートベルトも解除して、ようやく楽しくなってきました。3時間ほど飛行して父島の二見湾に着水、バシャーンと水しぶきが上がります。今度はプロペラで船のように岸まで推進し、次にウィーンと車輪が出たと思ったら父島基地に乗り上げて到着。何とも便利な乗り物です。副村長他、10数名が横断幕とレイ(首飾り)を手に出迎えてくださいました。

 まずは徒歩ですぐ近くの小笠原ビジターセンターへ。ここでお弁当を食べながら小笠原諸島の歴史、世界自然遺産登録に向けた取り組み等について説明を受けました。小笠原諸島というとホエールウォッチングなど「海」を連想するかと思いますが、世界遺産としての価値は海にあるのではなく、「地形・地質」、「生態系」、「生物多様性」の3つがセールスポイントです。

 小笠原諸島は海洋プレート同士がぶつかり合い、沈み込みから現在までの地質的な成長過程を陸上で見ることができる世界で唯一の場所であり、ボニナイト(海洋プレートの沈み込みが始まって間もない時期にのみ発生する特殊な岩)の露出規模が世界最大です。また大陸と一度も陸続きになったことがない為、生物が固有種へと進化を遂げた「生態系」の見本が数多く生息しています。特にカタマイマイ(かたつむり)は多くの種に分化し、特徴的です。その他、鳥類のオガサワラオオコウモリ、昆虫のシマアカネ(トンボ)、植物のシマザクラなど、数多くの希少種が見られる「生物多様性」を誇っています。

 そこで日本政府は平成15年5月、小笠原諸島を世界自然遺産の候補地に選定しました。世界自然遺産に登録される為には「自然景観」、「地形・地質」、「生態系」、「生物多様性」の4つの基準のうち、1つ以上に合致することが必要です。平成19年1月に世界遺産委員会事務局への暫定リストを提出し、その後、事務局に指摘された外来種対策に力を入れ、平成22年1月に推薦書・管理計画を提出しました。昨年夏に国際自然保護連合による現地調査があり、いよいよ今年7月に審査が行われるのです。

 以上の説明を聞いた後、私達は長崎展望台→東平→中央山→奥村→ノネコ一時収容施設→扇浦の順に島内を視察しました。

2011年1月19日(水)長崎展望台からの風景2011年1月19日(水)サンクチュアリの遊歩道2011年1月19日(水)たこ足のような鮹の木2011年1月19日(水)中央山山頂にて。2011年1月19日(水)外来種ノネコとノヤギの侵入防止柵2011年1月19日(水)ノネコ一時収容施設の看板
 長崎展望台と中央山からは父島の地形を把握することができます。遊歩道に生息する固有の植物、また外来種のアカギなど、環境省の現地スタッフに教えてもらいながら歩きました。東平には森林生態系保護地域(サンクチュアリ)があり、かなり広い地域ですが、入口に近いところを少し歩いて動植物の説明を受けました。ノネコ(人間が持ち込んで野生化した野良猫)による固有種の捕食(例えばアカガシラカラスバト)が深刻なので、ノネコを捕まえて島外に出すという活動が続けられており、地元のボランティアの方々から説明を受けました。ノネコは「駆除する」と言うと反対者がいるけれども、捕獲して島外に出し、里親を捜しましょうということなら誰もが賛成できるので、期間限定で全部捕獲するつもりで取り組んでいます。実際、雄雌が1組でも残ったら増殖してしまうので、意味がないそうです。東京都獣医協会がノネコを本土で一時収容し、現在300匹もの里親捜しを実施しています。(猫好きの方、ご協力ください。)父島のノネコ一時収容施設(NPO法人小笠原自然文化研究所)は港の桟橋近くにありました。

2011年1月19日(水)大口開けるグリーンアノール
 そして桟橋近くの奥村というところでは、外来種のグリーンアノール(緑色のトカゲ)の駆除について説明を受けました。グリーンアノールはオガサワラシジミ(蝶々)やトンボ類、オガサワラゼミなどの希少種を捕食しています。このグリーンアノールの完全駆除は困難なので、小笠原の玄関口である父島から母島などにこれ以上拡散しないように桟橋近くで捕獲しているのだそうです。原理としてはゴキブリホイホイやねずみ捕りと同じで、通り道に粘着テープの付いた箱を設置し、捕獲したグリーンアノールは安楽死(凍死)させるそうです。低温動物なので冬場はあまり見かけないそうで、前日に捕獲した1匹を見せてもらいました。島内にはグリーンアノールが進入できないようフェンスで囲った保護区もあります。

 最後にオガサワオオコウモリが生息する扇浦に移動し、農業試験の説明を聞きながら暗くなるのを待ちました。ビニールハウスの電灯を消したら、ようやくバサバサと飛び回るコウモリを発見。なかなか大きいのです。

 これで1日目の行程は終了し、夜は地元の方々との懇親会に参加しました。

1月20日(木)
2011年1月20日(木)船上の私と川口順子先生2011年1月20日(木)進行方向の景色2011年1月20日(木)南島2011年1月20日(木)千尋岩(ハートロック)2011年1月20日(木)断崖に露出するボニナイト2011年1月20日(木)兄島海域公園の美しい海
 1日目は陸から、2日目は海から視察するというのが今回の行程。天候にも恵まれ、とびうお桟橋からパパヤという会社の船に乗っていざ出航。二見港の出口までは風が強くて大揺れでした。空港候補地の州崎を通り過ぎ、父島南部地質を見る為に南下します。途中、石灰岩地帯のジョンビーチ、南島に面したジニービーチ、そして断崖絶壁の千尋岩(別名ハートロック)を見てUターン。ボニナイトもはっきりと確認できました。ザトウクジラも数頭現れ、尾びれが見えたり、丸い背中が見えたり…大満足です。北上して兄島海域公園まで行き、またUターン。3時間ほどの視察を終えて、とびうお桟橋に戻りました。

2011年1月20日(木)東京ラムボンボン
 全員船酔いもなく元気でしたが、3時間風に吹かれっぱなし、時には船も揺れるわけで、この視察は体力がないと大変だと思います。一度ホテルに戻って休憩し、町に出て昼食と買い物。小笠原諸島はパッションフルーツ、島唐辛子、ラム酒、パッションリキュール、ギョサン(業界向けの漁業サンダルがお洒落になり、履き心地のよいビーチサンダルとして人気上昇中)などが名産品です。それから洋菓子のモロゾフが小笠原のラム酒を使ってチョコレートボンボンを作り、東京ラムボンボンと称して東京駅の地下街で発売中。これは今のところ小笠原諸島では購入できません。副村長からいただいた東京ラムボンボンを試食しました。ラム酒をたっぷり閉じ込めてあって、チョコを噛んだ途端にラム酒が飛び出してきます。今月14日(月)はバレンタインデー。どうぞ東京駅にお出かけください。

 村役場から海上自衛隊父島基地に移動し、US−2に再び搭乗。今度は基地から二見湾に乗り入れ、湾の出口に向かって海上をしばらく進んでから離水します。父島上空を旋回してから厚木基地に向かいました。厚木基地に到着した時はすっかり夜景になり、バスで参議院議員会館に戻ったのは午後7時半頃でした。かなり充実した内容の委員会視察でした。

 11月12日(金)の参議院本会議にて、念願だった改正保険業法が成立しました。自主共済を救済しようと超党派で議員立法を提出したのは野党時代の2008年3月(国会の活動報告参照)…この問題には当選直後から取り組み、ようやく結果を出すことができました。

 政権交代後、金融庁の担当大臣に亀井静香代表が就任したので、改正法案を提出するのはこのタイミングしかないと思いました。野党時代、保険業法については自民党や公明党よりも金融庁と戦っている感じがしたので、今回、閣法(政府提出法案)として可決したことは感慨深いです。最終的に全会一致で可決したので、やはり当時の与党よりも霞ヶ関のメンツとの戦いだったのだと思います。霞ヶ関というのは、なかなか政策的な間違いを認めないところですが、それでも大臣に突破力があれば、政策を変更することは可能です。前国会が突然打ち切られた為、郵政法案とともに積み残しになり、亀井代表も今国会での成立に力を入れていた法案でした。後は郵政法案の成立に集中したいと思います。

2010年11月10日(水)政策コンテストの公開ヒアリング
 11月10日(水)、12日(金)、13日(土)の3日間、内閣府にて来年度予算の特別要望枠、1.3兆円分に関する各省庁の公開ヒアリングが行われました。

 事業仕分けと政策コンテストの準備が重なっていた10月は猛烈な忙しさで、10月27日(水)〜30日(土)は事業仕分けで10月31日(日)がコンテストの事前ヒアリング…と最近は週末も東京で働いていました。今回も土曜日にヒアリングですが、外は気持ちのよい秋晴れ…。ヒアリングが終わったらすぐに暗くなって1日が終わりました。公開ヒアリングの後も作業が大変ですが、とりあえず一つ一つ終わっていくので一安心です。

 政策コンテストは事業仕分けと異なり、その場で結論は出しません。そもそも少ない時間枠にたくさんの事業説明があるので、事業仕分けのような論議にはならないのです。評価者が大臣や副大臣など多忙な方々なので、1日中ヒアリングだけという日程はとても取れません。今まで財務省と各省庁が密室で議論していた内容を、一部公開するという趣旨のものだと思います。

 事業仕分けと政策コンテストの両方に関わっているのは私だけですが(国民新党は少ないので1人何役もします)、そうすると事業がどのように組み替えられたかよくわかります。仕分けで「廃止」になったのに復活した「ゾンビ型」もある一方、仕分けで「要求通り」と守ったのに、わざわざ切り出して要望枠に差し出してくる「生け贄型」もあります。前者は相手の立場に立ってみれば理解できますが、後者は省庁の説明自体を疑ってしまいます。結局、必要だと言いながら必要ではないのかも…。もともと水増し部分があるのかもしれません。そんなことを指摘しながら、3日間のヒアリングを終えました。

 生物多様性の保全に関する法律、いわゆる里地・里山法案の審議があり、11月11日(木)に質問(議事録はこちら)しました。

 参議院先議のこの法案は11月12日(金)の本会議で可決し、衆議院に送付されました。

2010年10月26日(火)COP10会場内の様子
 名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)を日帰りで視察しました。火曜日は環境委員会の定例日ですが、COP10開催中は大臣、副大臣がなかなか名古屋を離れられないので委員会を開催できず、代わりに私達委員が出かけて行ったのでした。国際会議特有の雰囲気が漂い、各ワークセッションの議長がてきぱきとその場を仕切っている様子が印象的でした。時々セッションが止まって通路で折衝が始まります。いくつかの部屋を梯子して聞いたので情報としては中途半端になってしまいましたが、それでもいい経験になりました。当日は以下の会議を視察しました。

・森林保全と気候変動に関する閣僚級会合
・COP10 WG会合
・国会議員と生物多様性フォーラム(GLOBE Japan他主催)
・ビジネスと生態系に関する国際対話(日本経団連自然保護協議会他主催)

 GLOBEとは地球環境国際議員連盟の略称で、GLOBE主催の会議には、この議員連盟に加入している国会議員が何人も駆け付けていました。

 COP10は最終的に名古屋議定書の採択にまでこぎつけたので、環境大臣以下、政府担当者の努力が報われてよかったと思います。

2010年10月27日(水)事業仕分け第3弾会場全体の様子2010年10月27日(水)事業仕分け第3弾で発言中
 10月27日(水)から4日間連続で、事業仕分け第3弾が始まりました。今回の会場はサンシャインシティ文化会館で、私が所属するワーキンググループAチームの内容は以下の通りです。

【ワーキンググループA】
10月27日(水)
(貿易再保険特別会計)
○制度のあり方

(労働保険特別会計)
○雇用保険二事業
○雇用保険二事業
○雇用保険二事業

(労働保険特別会計 (1)労災勘定等 全3勘定)
○制度のあり方

10月28日(木)
(年金特別会計)
○社会保険事業運営費
○社会保険事業運営費
○児童育成事業

(年金特別会計 (1)基礎年金勘定等 全7勘定)
○制度のあり方

(国債整理基金特別会計)
○制度のあり方

10月29日(金)
(エネルギー対策特別会計)
○導入等補助事業等
○導入等補助事業等
○電源立地対策費
○電源利用対策費

(エネルギー対策特別会計 (1)エネルギー需給勘定等 全2勘定)
○制度のあり方

(特許特別会計)
○特許事業
○特許事業
○制度のあり方

10月30日(土)
(地震再保険特別会計)
○制度のあり方

(外国為替資金特別会計)
○制度のあり方

(財政投融資特別会計 (1)財政融資資金勘定等 全3勘定)
○制度のあり方

2010年10月6日(水)首相官邸の大部屋に全員集合2010年10月6日(水)私は広いテーブルの端に着席
 10月6日(水)の午後5時、首相官邸にて政府税制調査会のメンバー全員の初顔合わせがありました。

 私は国民新党の政調会長として参加します。政府税調は11月下旬から12月にかけてピークを迎え、この頃になると連日夕方から開催されるそうです。私は今回が初参加なので、また猛勉強の日々が続きそうです。

2010年5月20日(木)内閣府行政刷新会議2010年5月20日(木)内閣府行政刷新会議全景
 5月20日(木)から事業仕分けの後半戦が始まりました。会場はJR五反田駅近くのTOCビル13階。毎回会場が変わるのですが、だんだんよくなっているので文句はありません。初回の会場は国立印刷局体育館だったので当然暖房はなく、毎日膝かけと使い捨てカイロを支給されて頑張りました。1日イヤホンを付けていると耳は痛くなるし、なかなか過酷な状況でした。先月は日本橋の貸会議室になったのですが会場が狭く、隣りの人と肘が当たるほど近いし、テレビカメラはすぐ後ろに迫っているし、圧迫感がありました。それに比べると今回はスペースもあり、かなり改善されたと思います。傍聴席も十分あるので混雑しないのではないでしょうか。(過去の2回は入れ替え制への協力依頼があるほど混んでいました。)

 今回の仕分け対象は公益法人。国から権限を付与されて独自収入で運営している法人もあるので必ずしも「税金の使い道」という視点で議論ができるわけではありません。国民の生活に身近な事業の財源がどこから捻出されていて、どう使われて、何人の天下りを養っているか等、制度上の問題点が明らかになればよいと思っています。私の所属するBチームが担当する事業は以下の通りです。

【ワーキンググループB】
(社団法人全国交通安全母の会連合会)
○交通安全啓蒙全国キャラバン隊派遣事業
○子供と親、高齢者交通安全意識啓発事業

(財団法人日本宝くじ協会)
○宝くじの普及宣伝の事業

(財団法人自治総合センター)
○普及広報事業

(財団法人全国市町村振興協会)
○市町村振興事業に対する助成事業
○市町村振興宝くじ販売促進事業

(財団法人地域活性化センター)
○地域づくり助成等支援事業
○地域活性化情報提供・調査研究事業
○ふるさと情報プラザ運営事業

(財団法人地域総合整備財団)
○地域総合整備資金貸付(ふるさと融資)

(財団法人全国市町村研修財団)
○研修事業

(財団法人自治体国際化協会)
○海外事務所設置・運営
○外国青年招致事業(JETプログラム)

(財団法人自治体衛星通信機構)
○公的個人認証サービス事業
○地域衛星通信ネットワーク事業(J−ALERTを除く)

(財団法人地域創造)
○地域の文化・芸術活動支援事業
○公共ホール活性化事業

(財団法人日本消防設備安全センター)
○講習事業

(財団法人日本防火協会)
○新住宅防火対策事業
○防火防災管理講習事業

(財団法人司法協会)
○裁判記録等の謄写費用の支出

(財団法人日本語教育振興協会)
○日本語教育機関の審査・証明事業

(財団法人矯正協会)
○刑務作業協力事業
○物品取扱事業

(財団法人民間放送教育協会)
○メディアを通じた生涯コンテンツ普及事業

(財団法人雇用振興協会)
○雇用促進住宅管理運営及び譲渡・廃止援助業務

(財団法人女性労働協会)
○女性と仕事総合支援事業

(財団法人全国生活衛生営業指導センター)
○生活衛生振興助成費等補助金
○クリーニング師研修等事業

(財団法人日本ILO協会)
○国際技能開発計画実施事業

(財団法人理容師美容師試験研修センター)
○指定講習事業

(財団法人労災保険情報センター)
○労災診療費審査体制等充実強化対策事業

(財団法人JKA)
○補助事業(競輪)
○交付金還付事業(競輪)

(財団法人大阪科学技術センター)
○体験型移動展示館事業
○きっづ光科学館ふぉとん運営業務

(財団法人省エネルギーセンター)
○省エネルギー関係表彰実施事業

(財団法人新エネルギー財団)
○新エネルギー関係表彰実施事業

(財団法人電気工事技術講習センター)
○電気工事士法に基づく講習関係業務に関する委託業務(独立法人製品評価技術基盤機構からの委託)

(財団法人日本エネルギー経済研究所)
○石油製品市況調査事業及び石油ガス市況調査事業

(財団法人日本立地センター)
○雑誌広告(女性誌)事業

(財団法人日本原子力文化振興財団)
○核燃料サイクル施設見学会事業

(財団法人防衛施設周辺整備協会)
○住宅防音事業の地方事務費

(日本消防検定協会)
○検定業務
○鑑定業務

(中央労働災害防止協会)
○労働者の健康づくり対策支援業務
○安全衛生情報提供・相談等業務

(日本電気計器検定所)
○電気計器等の検定・検査業務

 独立行政法人の事業仕分け4日間が終了しました。今回の事業仕分けは財源を捻出することを目的としているのではなく、独立行政法人という形態で行われている事業を検証し、将来の独法改革につなげていくことをゴールにしています。「民間でできるものは民間に」という視点だけではなく、「本来、国がやるべき事業であれば国に戻す」という選択肢もあり得ます。

 「仕分け効果はどの程度あるのか」、「ただのパフォーマンスではないか」とのご批判がありますが、独立行政法人の事業内容の見直しについては現行法上仕分け人として限界があり、法改正が必要だと思います。残念なことに独立行政法人の通則法の文言が(霞ヶ関の官僚によって)非常に巧妙に作られており、大臣でさえ口を挟めないようになっています。条文をご紹介しましょう。

独立行政法人通則法
第65条 主務大臣は、独立行政法人またはその役員もしくは職員の行為がこの法律、個別法もしくは他の法令に違反し、または違反するおそれがあると認める時は、当該独立行政法人に対し、当該行為の是正の為の必要な措置を講ずることを求めることができる。

 太字の部分が問題箇所であり、大臣でさえ是正はできない、是正を求めることはできるけれども主体はあくまでも独立行政法人ということなのです。実は私が所属している決算委員会でも厚生労働省所管の「高齢・障害者雇用支援機構」の公金支出について、3年連続で会計検査院に「不当」だと指摘されているのに全く改善する様子が見られないと大問題になりました。ちなみに現理事長は元厚生労働事務次官です。5月17日(月)の決算委員会の場で、理事長は与野党双方から辞任を求められました。空出張や飲み食いに使うなど、ひどい決算内容なのです。今後の展開を注視したいと思います。

 上記の例のように大臣や会計検査院でも力が及ばない、無視されてしまうのですから事業仕分けの力には自ずと限界がありますが、やはり国民に対して情報を公開することによる効果が意外に大きいのではないかと思います。なお、私の所属するBチームが担当した事業は以下の通りです。

【ワーキンググループB】
(情報通信研究機構)
○新世代ネットワーク技術の研究開発
○民間基盤技術研究促進業務
○情報通信ベンチャーへの出資

(大学入試センター)
○大学入試センター試験の実施
○大学の入学者選抜方法の改善に関する調査研究
○大学情報提供事業(ハートシステム等)

(物質・材料研究機構)
○ナノテクノロジーを活用する新物質・新材料の創成の為の研究の推進
○社会的ニーズに応える材料の高度化の為の研究開発の推進
○研究成果の普及とその活用の促進、及び物質・材料研究の中核機関としての活動
○東京会議室の運営

(科学技術振興機構)
○新技術創出研究(競争的資金関係)
○新技術の企業化開発(競争的資金関係)
○科学技術情報流通促進事業(科学技術情報連携活用推進事業)
○科学技術情報流通促進事業(電子情報発信・流通促進事業)
○科学技術情報流通促進事業(科学技術文献情報提供事業)
○科学技術情報流通促進事業(技術者継続的能力開発事業)
○科学技術情報流通促進事業(研究者人材データベース構築事業)
○科学技術情報流通促進事業(バイオインフォマティクス推進センター事業)
○国際研究交流(競争的資金関係)
○都内事務所の運営

(日本学術振興会)
○科学研究費補助金
○学術の振興に関する調査及び研究(学術システム研究センター)

(理化学研究所)
○新たな研究領域を開拓し科学技術に飛躍的進歩をもたらす先端的融合研究の推進
○国家的・社会的ニーズを踏まえた戦略的・重点的な研究開発の推進
○中国事務所準備室の運営
○委託業務関係

(宇宙航空研究開発機構)
○航空科学技術事業
○宇宙航空技術基盤の強化
○JAXAi(広報施設)の運営

(日本学生支援機構)
○私費外国人留学生等学習奨励費制度
○国際交流会館等留学生寄宿舎等の設置及び運営
○留学情報センターの運営
○学生生活支援事業のうち大学情報提供事業(学生支援情報データベース等)

(大学評価・学位授与機構)
○認証評価事業(大学等の教育研究等の総合的状況に関する評価)
○国立大学法人評価(中期目標期間の評価)における教育研究評価
○学位授与事業
○情報の収集・整理・提供事業のうち大学情報提供事業(大学情報データベース等)
○竹橋オフィスの運営

(国立大学財務・経営センター)
○施設費貸付事業
○承継債務償還
○施設費交付事業
○旧特定学校財産の管理処分
○財産管理・処分・有効活用に関する協力・助言
○高等教育に係る財政及び国立大学法人等の財務・経営に関する調査及び研究
○財務・経営の改善に資する情報提供事業のうち大学情報提供事業(国立大学法人経
営ハンドブック等)
○経営相談事業(財務・経営の改善に資する助言等)
○学術総合センター講堂・会議室等の管理運営
○東京連絡所の運営

(日本原子力研究開発機構)
○システム計算科学センターの運営

(高齢・障害者雇用支援機構)
○障害者職業センターの設置運営(地域障害者職業センター)

(福祉医療機構)
○福祉貸付事業
○医療貸付事業
○年金担保貸付事業及び労災年金担保貸付事業

(労働政策研究・研修機構)
○労働政策研究(職業情報・キャリアガイダンスツールの研究開発)
○成果普及等
○労働行政担当職員研修(労働大学校)

(労働者健康福祉機構)
○労災病院等業務のうち労災病院の設置・運営
○労災病院等業務のうち産業保健推進センター業務(助成金事業を除く)
○労災病院等業務のうち産業保健推進センター業務(小規模事業場産業保健活動支援
促進助成金事業)
○労災病院等業務のうち産業保健推進センター業務(自発的健康診断受診支援助成金
事業)

(国立病院機構)
○診療事業

(医薬品医療機器総合機構)
○審査関連業務
○安全対策業務

(医薬基盤研究所)
○基盤的技術研究
○生物資源研究
○基礎研究推進事業
○実用化研究支援事業
○希少疾病用医薬品等開発振興事業

(農業・食品産業技術総合研究機構)
○農業・食品産業技術研究等業務(試験及び研究並びに調査)(農村地域の活力向上
のための地域マネジメント手法の開発)
○農業・食品産業技術研究等業務(試験及び研究並びに調査)(地域資源を活用した豊
かな農村環境の形成・管理技術の開発)
○農業・食品産業技術研究等業務(試験及び研究並びに調査)(農業・農村の持つやす
らぎ機能や教育機能等の社会学的解明)
○農業・食品産業技術研究等業務(教授業務)

(新エネルギー・産業技術総合開発機構)
○研究開発関連業務(ナショナルプロジェクト事業)
○鉱工業承継業務

(日本貿易振興機構)
○国際ビジネス支援(JETRO本部、海外事務所、JETRO会館等)

(中小企業基盤整備機構)
○高度化事業
○ファンド出資事業
○小規模企業共済事業
○研修事業(大学校)

(建築研究所)
○建築及び都市計画に係る技術に関する調査、試験、研究及び開発等

 5月18日(火)の農林水産委員会で、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案」が成立しました。

 木材自給率50%を目指して、まず国ができるところから、つまり公共建築物から国産材の利用を高めていく法律です。荒れ果てた日本の森林を再生する為の第一歩であり、林道(作業道)の整備も必要ですが、需要拡大政策は第一に必要だと思います。

 3月16日(火)の大臣所信に対する質問の際、私は熊野本宮がお札に使う木材を地元の間伐材に切り換えたという話を紹介しました。国も民間もそれぞれができる範囲で木材の利用を高めていく、木に回帰する流れが生まれてくることを期待しています。

緑資源幹線林道の看板
 なお、下記の写真は浜田市の奥山の様子です。実は2年前、緑資源機構の不祥事が問題になった時、あの事件の舞台が熊本県と島根県だったので、「スーパー林道」とやらを探しに山奥に入ってみました。スーパー林道とは、林道という名前の普通の道路でしたが、更に奥に進んでいくと、道路の先には何もない、ただのハゲ山が延々と連なっていて、私は茫然としました。

島根県浜田市の奥山の様子1島根県浜田市の奥山の様子2
 石見の森林は大変なことになっています。あの時私がショックを受けた光景を皆様にもお見せします。森林行政に限らず、日本の農林水産行政はずいぶん間違った方向に進んだものだと思います。

 先日は事業仕分けの視察で独立法人農業・食品産業技術総合研究機構に出かけ、農村3Dドームとやらを見学して呆れてしまいました。農林水産予算がコンクリートに変わっていた1つの例であり、過去を検証しながら地道に正していくしかないと私は思います。