ツーリズムの宿 若槻屋 (0854−74−9055)
2014年9月29日(月)「ツーリズムの宿 若槻屋」の玄関2014年9月29日(月)縁側で朝食を!
 まちづくり会社「鉄の歴史村」が経営する「ツーリズムの宿 若槻屋」はかつての庄屋屋敷を再利用しています。1階に食事処やお風呂があり、2階の数部屋が宿泊スペースになっています。宿というより民泊のよう…。実はこの地域の元郵便局長と奥様がこの宿を切り盛りされているので、私にとっては本当に知り合いのお宅に泊めていただいているような感覚なのです。

 宿の入口には「鉄の歴史村」が商品開発したお土産が並び、食事処は地域の方々の集まりにもしばしば利用されています。目の前の坂道は昭和の光景そのまま。そこには人々の日常があり、縁側のテーブルで朝ごはんをいただいていると人々が交わす挨拶が聞こえてきて清々しい気分になりました。外国人が好きそうな風情のある宿です。

 私は古民家が好きで、カフェでも宿でも見つけると通ってしまいます。今回はお薦めの古民家の宿を2軒、ご紹介します。

他郷阿部家(0854−89−0022)
2013年3月17日(日)門から続く道2013年3月16日(土)屋根裏の部屋。落ち着きます。
 石見銀山にある築220年の武家屋敷を改装した他郷阿部家は、群言堂などの店舗を持つ石見銀山生活文化研究所が経営する「暮らす宿」です。松葉登美所長はここで暮らして得る着想をものづくりに活かし、ライフスタイルを発信しているのです。

 地元の山の幸、海の幸と釜で炊くご飯…厠も風呂場も中庭に面してあるので、一度外に出ることが面倒な人には向きませんが、日本の生活文化がここにあること、持続可能な人間らしい暮らしがあることをこの宿は教えてくれます。大都市東京、永田町と対極にあるこの場所に、私は時々飛び込んでリフレッシュしています。

オーベルジュ雲南(0854−48−0070)
2013年4月6日(土)宿の外観2013年4月6日(土)おいしそ〜!
 木次の出雲湯村温泉にあるオーベルジュ雲南。そもそも県内でオーベルジュを名乗る宿はここくらいしか知りません。築100年の古民家を改装した宿には2階に部屋が2つだけ…川に面した「リバーサイド」と屋根裏部屋のような「シーリング」は、どちらも畳とベッドがある和洋室です。

 この宿のお風呂は道路の反対側、徒歩2〜3分の共同浴場湯乃上館を使うので、入浴券が配られます。温泉宿の離れに泊まっているような距離感です。湯乃上館はレトロな温泉で、これぞ源泉かけ流し!すべてのお湯を溜め枡から汲んで使う所は珍しいと思います。昭和で時が止まったみたい…。

 さて、オーベルジュ雲南のレストランは現代風で、野菜をたくさん使ったコース料理をいただきました。ゆっくりと食事をしながら暮れていく川辺を眺めるのがおすすめです。

森のホテル もりのす(0854−76−3119)
2013年1月12日(土)かわいらしい客室内2013年1月12日(土)これがマクロビオティック料理 ボリュームはしっかりあります。
 飯南町が提唱する森林セラピーの基地として、島根県民の森研修館を平成23年に改装オープンしたのが「森のホテル もりのす」。

 以前は冬期営業なしだったのですが、今は予約に応じて開いています。森を歩き、自然食であるマクロビオティック料理をいただいて、体の中から健康になりましょうという趣旨なので、俗物的なテレビは部屋にありません。ロビーには暖炉やテレビがあり、施設のイメージとしては山荘風ペンションというところでしょうか。暖炉の火に当たりながら窓の向こうに広がる森林や川を眺めていると、誰もがゆったりした気分になると思います。

松江しんじ湖温泉 なにわ一水(0852−21−4132)
2012年2月6日(月)宍道湖の朝日2012年2月6日(月)露天風呂付きバルコニーと簾ごしの朝日
 宍道湖を望む一等地に宿を構え、和風モダンな客室を誇る「なにわ一水」。私は露天風呂付き客室のフロア「水と雲の抄」に滞在してみました。

 バルコニーから宍道湖を眺めると、いつもすぐ下の湖畔道路を車で通っているのに「松江って素敵…。」と改めて感動します。せっかくの露天風呂付き客室なので、夜と朝の2回、部屋風呂を楽しみました。そして気が付いたのは、宍道湖は夕日が有名だけど、朝日も素晴らしいということ。日の出を見ようと狙ったわけではなく、目が覚めてしまったので朝風呂を楽しんでいたら簾の向こう側が光り、もしやと思ったら、みるみる朝日が昇ってきました。感動!!朝から幸せ一杯です。「なにわ一水」はロケーションが最高ですね。もちろん料理もおいしいですよ。夕食は部屋食、朝食はロビー階でいただきました。

湯宿 草菴(0853−72−0226)
2012年1月31日(火)日本庭園を望む貸切露天風呂2012年1月31日(火)古民家レストランの2階にて。
 湯の川温泉は「日本三美人の湯」(他の2つは川中温泉と龍神温泉)の1つとして知られています。出雲空港のすぐ近くなのに、温泉街というよりは湯宿が数件並んだ秘湯という雰囲気です。

 私のお気に入りは「湯宿 草菴」。古民家を移築したレストランと木造2階建ての宿泊棟、そして離れが数室あります。離れはもちろん素敵でしょうが、貸切風呂が4つもあるので、宿泊棟に泊まって風呂巡りをするだけでも十分楽しめます。部屋も風呂も日本庭園に面していて、とても落ち着きます。またカフェバー・イングルヌックもオープンし、モーツァルトが流れるお洒落な空間で夜はカクテルを一杯、朝はセルフサービスのコーヒーを楽しむことができます。疲れた時、気分転換をしたい時、ふらりと立ち寄る私の隠れ家です。

星野リゾート 界 出雲(0852−62−0211)
2010年6月7日(月)ロビーと客室をつなぐ橋から見る庭園2010年6月7日(月)出雲大社を連想させる大浴場
 松江市玉湯町の玉造温泉は、開湯1,300年の温泉街です。県外から松江、出雲を訪れる観光客の宿泊地として栄えてきました。「界 出雲」は星野リゾートが経営する旅館で旧有楽と言った方が地元の皆様にはわかるでしょう。鉄筋コンクリートの大型、中型旅館が主流の玉造温泉で低層(2階建)全室露天風呂付きの宿「界 出雲」は一味違った存在だと思います。中庭を囲んでロの字に建てられた宿はシンプルな設計なので、部屋食ではありませんが、どこからでも庭を眺めながら気分よく食堂や大浴場に移動できます。廊下にはセルフサービスの飲み物と椅子、大浴場前にはマッサージチェアなどが配置されています。大浴場の真ん中には大社造りのお社が鎮座…。ここが出雲大社に近いこと、神事に欠かせない勾玉造りの地「玉造温泉」であることを実感させてくれます。

荒磯館(0856−27−0811)
2011年10月23日(日)新館の洋室2011年10月23日(日)露天風呂付き客室から見る日本海
 島根には「海辺のリゾート」と呼べるおしゃれな宿が思い当たらないと以前書きましたが(やどかりノート参照)、益田市荒磯温泉の荒磯館は波打ち際に位置し、目前に日本海が広がっています。しかも視界を遮るような建物はなく、夜は遠くにイカ釣り漁船の明かりが見えるのみ。見上げれば満点の星空!!そんな大浴場露天風呂の環境は最高です。「荒磯」の名の通り、打ち寄せる波の音がすぐそばで聞こえます。全室海に面しており、波の音で目が覚めるのはまるで船旅のよう…。4室しかない新館には露天風呂付きの部屋もあり、インテリアもおしゃれでまさに「海辺のリゾート」です。ここだけ別世界で島根じゃないみたい…。本館の方はいわゆる日本の海辺の旅館です。食事もおいしく、JR益田駅前ビルEAGA2階の日本料理店「亀地(かめじ)」も経営しています。日本海の新鮮な海の幸とロケーション自慢の宿です。

(やどかりノート) | 2011年11月5日(土) |

てんてん手毬(0852−21−2655)
2011年9月19日(月)浴衣でディナータイム!2011年9月19日(月)どじょうすくいや手毬を取り入れた夕食の品々
 松江宍道湖温泉の宿、「てんてん手毬」は女性の為の宿として知られています。女性しか宿泊できないわけではなく、女性客が同伴する男性以外は宿泊できない宿なので、男性はカップルか家族連れに限られます。「女子一人旅応援プラン」もあり、私のような「自分へご褒美こっそり温泉」を楽しむ仕事人にはありがたい宿です。

 チェックインの時、浴衣を選び、ネイル用品の貸し出しがあります。食事は和傘で飾り付けられた食堂でいただき、風呂付きの部屋が多いので大浴場は小さめです。落ち着いた隠れ家的な宿です。それにしても社会は自立した女性に優しくなりましたね。社会進出も結構ですが、「女性よ、旅に出よ!」と一声叫んでおきたいと思います。

マリンタラソ 出雲(0853−86−7111)
2011年7月22日(金)ホテル前のビーチ2011年7月22日(土)全室オーシャンビューで気分はマリンリゾート!
 島根県の海岸線は長いけれど、「海辺のリゾート」と呼べるほどおしゃれな宿は思い当たらず、「マリンタラソ出雲」は唯一思い浮かぶ海辺のホテルです。全室オーシャンビューでテラスがあり、目覚めの気分は爽快!

 温海水の海プール、タラソセラピーの施設を自慢にしています。ホテル内のレストラン「海の香り タラソ」はビュッフェ形式で地元産の食材が多く、健康志向です。もちろんレストランもオーシャンビューで、テラス席はおすすめです。

大山レークホテル(0859−52−3333)
2010年11月7日(日)湖畔から見た大山レークホテル2010年11月7日(日)カナダの紅葉といい勝負!
 カナダに留学していた私は、似たような風景に出会うと嬉しくなってしまいます。大山レークホテルは外観もシャレー風でとてもお洒落。湖面に稜線が映る様子は、カナディアンロッキーの湖のようです。メープルリーフが国旗に使われているだけあって、カナダは紅葉の国(東部が綺麗です)。でも大山も負けていません。より繊細で色とりどりの紅葉は日本の美だと思います。

 大山レークホテルはロケーションが抜群!食事もおいしいし、温泉だし、すっかり気に入りました。島根から鳥取に越境していますが、久々にやどかりノート、更新です。

(やどかりノート) | 2010年7月23日(金) |

はたご小田温泉(0853−86−2016)
「茶寮清泉亭」の入口旅籠のロビースペース浴室のタイル
 出雲市多伎町の小田川のほとりにある「はたご小田温泉」は、純和風の隠れ家のような宿です。「茶寮清泉亭」に隣接していて、旅館ではなくまさに「旅籠」という言葉がしっくりきます。

 ご主人と女将はともにアーティストで、東京の美術大学で出会ったそうです。ご主人は書を嗜み、女将は着物や骨董品の目利きで、古代史から政治まで何でも詳しい方です。お風呂のタイルはご主人の作品。女将は着物を洋服にリフォームしたり、旅籠のロビーをお洒落に飾り付けたり、あらゆるところに和のセンスが光ります。木の床はスリッパを必要としないほど、ピカピカに磨かれています。

 若旦那と若女将も宿を切り盛りし、ときどき子供達の声も聞こえる家庭的な温かい宿です。食事だけの利用もできるので、川辺で季節の料理を楽しむのもおすすめです。