電波法の一部を改正する法律案

☆議事録☆
亀井亜紀子委員
 みどりの風の亀井でございます。

 質問に入らせていただきます。

 まず今回の法改正までの経緯についてお伺い致します。今回の改正は、東日本大震災が出発点だったのでしょうか。その震災の教訓から始まり、その後、行政刷新会議があり、電波料の話が議論されて、その提言を受けて改正に至ったということでしょうか。それとも放送のデジタル化があり、東京スカイツリーも完成し、長年の計画の中で電波利用料の話も含まれていて今回の改正ということになったのでしょうか。

新藤義孝総務大臣
 これは色々な要素が複合されたものではあると思っています。今委員がおっしゃったことはいくつもの要素の中の一つだと思います。しかしそれにしても、やはり何といっても東日本のあの大震災、あの経験において非常災害時における通信確保の重要性、これはもう再認識をされました。そして地域防災の為の無線システムの高度化、これはやはり必要性がこれまでにないほどに高まっているということが最大の原因ではないかと、このように思います。

 そして私どもも総務省のミッションというのを我々みんなで考えた時にも、やはり命を守る、そして国民の命を守る消防防災行政の推進、こういったものを重要政策の一つに取り上げているわけです。当たり前のことですけれども、やはりその重要度が更に上がったことは私、間違いないことだと思います。

 そうした上で、市町村が行う防災行政無線及び消防救急無線のデジタル化を推進しようと、そしてそれは電波利用料をもってその費用の一部を補助することで、財政基盤の厳しいそういう市町村への支援も可能とするということを導入したわけであります。

 また昨年の12月の25日に取りまとめを行った電波の有効利用の促進に関する検討会、これは当時の総務副大臣が主催のこの報告書におきましても、防災行政無線や消防救急無線についての電波利用料財源を活用してデジタル化の加速化を図ることが必要と、こういう提案もなされておりました。

亀井亜紀子委員
 東日本大震災の後の予算編成で、消防の緊急援助隊の役割ですとか、かなり予算要求があったと記憶をしております。震災の時に広範囲にわたる災害だったわけですけれども、民間放送やNHKなどメディアの映像を見て初めてその現場の状況がわかるというような状況の中で、政府がもう少し情報を取りたいということで、例えばヘリに積む機材ですとか、そのような予算要望があったと思います。

 その話の中で、例えば自衛隊のヘリと消防の緊急援助隊というのは、その映像など情報を共有できないのか、連携したり役割分担したりできないのかというような話もあったんですけれども、その後、現状どのように整理されているでしょうか。

新藤義孝総務大臣
 これは大規模の災害時においてヘリからの映像、これは言わば鳥の目のようなものですね。その鳥の目による情報収集、これは被害状況を概括的に把握して、また迅速的な消防活動を展開すると、こういった意味で極めて重要であり有効だったと思っています。

 この消防防災ヘリからの映像情報収集、配信を行う、これヘリテレシステムといいます。このヘリから地上中継局と専用衛星回線を経由して被災地の市町村や消防、更には私どもの役所にあります消防庁、また官邸にも映像配信を行っております。また自衛隊とは、毎年実施しております緊急消防援助隊の地域ブロック合同訓練、こういった機会を通じまして地域レベルで日ごろからの密接な連携を図っております。

 東日本の大震災においても、被災県の災害対策本部において消防と自衛隊等との運航調整の役割分担を図り、効果的に情報収集を行いました。これは更に現場での運用を高めていくという意味においては、訓練と連絡、協調、こういったものが必要だと思いますが、そういったことを心がけて、また我々もそれを促進していけるように取り組んでまいりたいと思います。

亀井亜紀子委員
 縦割り行政ではなくて、是非自衛隊の方とも連携を進めていただきたいと思います。

 次の質問です。

 今回の改正で、財政力の弱い10市町村程度に防災無線の整備などを援助していくということなんですけれども、この当面の10市町村程度というのはもう決まっているのでしょうか。それは被災地なのでしょうか。また今後、この市町村の選定というのはどのようなプロセスで行われるのでしょうか。

新藤義孝総務大臣
 これは本法案が成立しない限り決まらないわけでございますから、この本法案の成立後に早期の補助金交付要綱を公示して、そして補助金の交付申請の公募、それから交付先の採択を行っていきたいと思っています。現時点では対象市町村は決まっておりません。

 なお補助金の交付先の採択は、これは財政力の弱い市町村を優先的に行うということにしております。そして今年度から平成28年度までの4年間、補助金の交付申請の公募を毎年度行ってまいります。そして補助対象の市町村を厳正に採択していく、そういう所存でございます。

亀井亜紀子委員
 予算編成で感じたことは、これから通る、その予算が通らないと、法律が通らないとできないにしても、何となくこの辺ということは、下準備はあるわけで、見当が付いて、要望があるから法改正というのが行われていくと私は感じているのですけれども、そういう意味でお伺い致しました。

 どこどこと、そういうことを言う必要はないんですけれども、例えばそれは被災地なのか、それともその被災地で整備をするのであれば、それは復興予算の方で整備ができるからそれ以外のところの財政力が弱いところなのか、どういう分け方をされているのでしょうか。

新藤義孝総務大臣
 予算の作り方はいろんなパターンがあると思いますね。今回においては、これは厳正にやっていくと。そしてそもそも対象市町村が、財政力でバーを引いて、その中からだいたい94ぐらいありますと、こういうことであります。一方で予算額が今回25億ですから、ですので、そうすると1市町村当たりの単価を考えると10市町村ぐらいかなと、こういうふうになっているということであります。

 今後被災地が選ばれるかどうか。それは復興予算の中でも、これ地方公共団体によるデジタル防災行政無線の整備、これは復興交付金が活用可能であります。ですからそれに加えて、消防防災施設災害復旧費補助金、これは被災地における消防防災施設の復旧を緊急に実施する為に必要となる経費を補助金として被災地方公共団体に交付していると、その対象にも消防救急無線及び防災救急無線含まれているんです。

 従って今回の財政支援は、全国の市町村のうち、財政力が弱いなどにより自力でのデジタル化が困難な地方公共団体における消防救急無線と防災行政無線を一体でデジタル化するものを対象としております。被災地の市町村は、この今回の財政支援とその他交付金のいずれかを選択することができるということでありまして、重複することはないと。どちらかで、それはですから被災地になる場合もあるかもしれません。しかしそれは今後の応募の申請内容によって決まっていくと、こういうことでございます。

亀井亜紀子委員
 なぜこういう質問をしたかといいますと、やはり事業仕分けをやっていたもので、ダブりをずいぶん見てきているんですよね。それは非常に無駄だと思うので、交通整理をした方がいいと思っています。

 ですので今回の改正が東日本大震災がきっかけだったということはよく理解できたんですけれども、復興予算でなかなか入札がなかったり、使い切れない予算があるということもございますし、一方で復興予算に関係がない他の自治体のものも含まれていたりするわけですから、復興予算の方で被災地は手当てされるのであれば、むしろこれは、こちらの10市町村はそれ以外のところというように整理をされた方がいいと思います。

 次の質問に移ります。

 放送のデジタル化による現状と将来についてなんですけれども、まず私の周りの友人などでも、実はデジタル化されたのをきっかけにテレビを見なくなったという人がおります。もともとそんなに見なかった人間が、もう面倒臭いからいいやということで、デジタルに切り替わった途端にもうテレビから離れたというような人もおりますので、これが非常に少数なのか、それともインターネットの普及等々によってテレビの視聴人口が減ってきているのか、ちょっと全体の傾向がわからないんですけれども、このデジタル化の後で視聴世帯、減少したりはしていないでしょうか。

 またインターネットの普及と放送のデジタル化で今メディアが変わりつつありますけれども、これは大臣のご見解をお伺いしたいんですけれども、テレビの視聴者というのは減少していくと思われますか。またテレビ、ラジオの将来についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。お伺い致します。

新藤義孝総務大臣
 まず私も知り合いで、そもそもテレビを持ったことがないと、見たことがないという人もいます。ネットユーザーの中ではそういう人が増えていることも事実であります。しかし一方で、テレビというのは、これはもう極めてわかりやすい、国民的に生活の一部に溶け込んでいるものでもあります。

 そしてデータでいいますと、民間調査会社のビデオリサーチの調査でありますが、テレビの視聴時間は2007年の200分から2012年には206分ということで、デジタル化の後も増加をしているんであります。

 そしてネットの接触時間が大きく増加するということもありますが、しかしテレビを見ながら、スマートフォン上のアプリ、ツイッター等、そういったもので感想を共有するような、そういう視聴形態も生まれております。またテレビの中に、ツイッターをダイレクトにテレビで映すというのもありますね。ですから放送と通信の融合というのは今後も進んでいくものではないかと、このように思っています。

 また大災害、特に東日本大震災の際にはラジオとテレビ、これは被災情報の情報取得ツールとして高く評価された。これはもう我々みんなが認識しているところでありますから、今後それぞれ魅力的なものを追求してそれぞれのユーザーは更に増えていくであろうと、このように思いますし、放送と通信の融合、ネットとテレビの融合というのはどんどんと進んでいくんではないかと私は思っております。

 そして私どもとすれば、そういう放送行政、通信行政を我々お預かりしておりますから、その中でまず放送が将来にわたって重要な役割を果たしていく、それは新しい技術やサービスを提供しつつ皆さんに喜んでいただく、また役に立つ、こういうメディアとして応援していかなくてはならないと思います。この間も委員にもご覧いただきましたが、4K、8Kの推進、それから次世代のスマートテレビ、新たな放送、視聴ですね、こういったものの展開、それから災害時におけるラジオも含めた強靱性だとかそういったものも含めて、これは我が国経済の中にも大きく貢献できる、そういう仕事として普及促進、拡大を図ってまいりたいと思っております。

亀井亜紀子委員
 テレビ局の人間と話していた時に、インターネットを脅威に感じていたり、またBSやCSなどがあるのでいわゆる一般放送の番組作りが難しいというようなことで悩んでいる、そういう声も聞きましたので、ちょっと大臣のご見解を伺いました。ありがとうございました。

 以上です。