アベノミクス

☆議事録☆
亀井亜紀子委員
 みどりの風の亀井亜紀子でございます。

 今日はアベノミクスに関する質問ですので、すべてのご答弁を総理にお願いしたいと思います。

 総理とは超党派のデフレ脱却議員連盟でご一緒しておりました。総理はこの議員連盟の会長でした。ですからアベノミクスで出てくる政策について理解できる部分もあります。

 このデフレ脱却議員連盟の大原則というのは、デフレの時に増税をしてはいけない、それは景気の足を引っ張るのでデフレの時には増税をしてはいけないということが大原則です。

 震災が起きた時に復興増税の話が出ました。デフレ脱却議連では増税によらない復興財源を求める会をつくり、増税ではなくて復興国債を日銀が買い入れるべきであるという申し入れをしております。また当時、参議院の復興特で参考人、これ自民党の推薦で参考人にいらした京都大学大学院の藤井教授が国土強靱化という考えを披露しておられまして、私はこの時に国土強靱化という言葉を初めて聞きました。あの時藤井先生は、増税をしてはいけない、今こそ復興債を発行して国土強靱化を行うべきだという主張をされました。

 まずはじめに総理にお伺いしたいんですけれども、デフレの時に復興増税であれ消費増税であれ増税をしてはいけないというその原則について、総理、お変わりありませんでしょうか。

安倍晋三内閣総理大臣
 あの議連で議論したことは、言わば東日本大震災という大きな経済的なダメージも受けたわけでございまして、この経済的なダメージを受けている状況の中で、かつデフレも進行しているという経済的な状況の中で増税をするのは明らかに経済にとってマイナスであり、デフレにとってもマイナスであろうということでありまして、私もそうなんだろうと、こう思ったわけでございますから会長を引き受けたわけでございます。

 そこでこの復興財源とは別に、来年の消費税の増税については昨年、税と社会保障の一体改革において法案が成立をしたわけでございますが、一方増えていく社会保障費に対応する為に、また国の信認性を確保する為に消費税を上げていくということについて我々も私自身も賛成をしたわけでございますが、しかしその為に条件をちゃんと整えておく必要があるだろうということにおきまして、我々安倍政権になってから3本の矢、大胆な金融緩和を行い、そして同時に機動的な財政政策も行っていくし成長戦略も進めていくという中において、デフレから脱却をしていくという条件をつくり、またデフレから脱却をしていくということを政策的に、思い切った今までとは違う次元の政策を前に進めていく中においては、条件が整えば、先程申し上げましたように消費税を上げていくことになると、こう考えております。

亀井亜紀子委員
 デフレの時に増税をしてはいけないとはっきり言っていただけなかったのは残念です。

 どうも私気になりますのは、すべての政策が来年の4月の消費税増税に向かっている気がします。つまりデフレの時は増税ができないから、だからデフレの逆はインフレだから、インフレを誘導すればよい。

 そして消費税還元セール禁止の法案ですけれども、これも来年に向けた準備です。ただこの法案は、そもそも消費増税が議論されていた時に内税を外税に戻せばよいと、そういう議論がありました。消費税の増税に慎重な人も、せめて上げるんだったらば価格転嫁ができないであろうから、本体価格と消費税分とが見えるように外税方式に戻すべきだという、そういう建設的な提案もあったんです。そういったことをすべて無視して増税だけが決まってしまった。私はあの消費税の法案に反対した理由、多々ありますけれども、はっきり申し上げれば欠陥法案です。

 軽減税率についても申し上げます。これもたくさん議論がありました。けれども一番抵抗したのは財務省でした。財務省がなぜこの軽減税率を嫌がるか、いくつか理由はありましたけれども、まず税収が減る。食品ですとか生活必需品の税率を5%に据え置いた時に税収が減る。それから一度やってしまったら二度と戻せない。欧米諸国は、本当は日本のようにしたいけれども、もう戻せないので羨ましがっていると。そして低所得者層にはだからお金を配ればよいのであって、複数税率は反対だと言っていました。軽減税率は20%ぐらいに消費税がなった時には考えるけれども、それまではやる気がないとはっきり財務省言っていましたので、本当に嫌がっているということを私知っています。自公で軽減税率の議論がされていた時に、8%は見送る、でも10%では検討するということでしたけれども、検討するというのはやらないということと同じです。

 ですから私は本当にこれやらないのであろうと思いますが、総理、来年の春、この消費税還元禁止というよりも、内税を外税方式に戻したり軽減税率の準備を整えて、そして、ですから一度春は凍結をして、もう少し制度を整えてから行うという、その凍結という案についてお考えはありませんでしょうか。

安倍晋三内閣総理大臣
 今、亀井委員が例として挙げられました外税化、あるいはまた小売業者、小規模事業者も含めて納入業者がしっかりと消費税増税分を価格に転嫁できるような、その為の様々な対策等については、今それは準備中でございます。いずれにせよ、消費税については今年の秋に種々の指標を勘案をする中において決定をしていきたいと、こう考えているわけでございますが。

 いずれにせよ、デフレから脱却をする為には、まさに日本銀行においてインフレターゲットというものを設けて大胆な金融緩和を行っているわけでございますから、我々が議連をつくっていた時とはもうこれは相当状況が今変わっているということでございますし、同時に大胆なこの金融緩和とともに機動的な財政政策も行っているということでございまして、そういう中において景気が上昇局面に入っていくことになることを期待をしているわけでございますし、いくつかの指標については潮目が変わりつつあるわけでございまして、この秋にそうした点を、様々な点を考慮しながら判断をしていきたいと思っております。

亀井亜紀子委員
 金融緩和だけで景気回復するわけではなくて、一番大事なのは第三の矢、成長戦略だと思います。そして何をもって景気回復したかといいますと、それは株価が高くなったからということではなくて、最終的には税収が増えないと財政再建できないと思います。

 今、私が安倍総理の成長戦略で非常に気になっておりますのは、どこから税収を取るのかが見えないことなんです。つまり成長戦略として出てきていることが規制緩和、TPP、法人税引下げであるとしたら、これは小泉政権時代の構造改革と非常に似ていると思います。

 米国発の新自由主義的な政策、この新自由主義というのは、一言で言いますと企業栄えて国滅びる政策だと思います。その国に非常に儲かっている企業があるけれども、税は取らないのでその国の税収は落ちていく。特徴として法人税を下げて消費税を上げるという政策があります。これを取ったのがギリシャです。

 これはOECDのタックスデータベースから引いてきましたが、ギリシャは2000年から2011年までの間に消費税を18%から23%に上げ、法人税を40%から20%に下げました。つまり11年の間に法人税は20%下がった、消費税は5%上がった。これではプラスマイナスで税収のマイナスの方が多いので、国家財政が破綻したわけです。

 これと同じような政策を取りますと、日本もギリシャのようになると思います。総理の政策では、TPPに参加するということは関税の税収がなくなります。法人税をアベノミクス戦略特区において、東京、大阪、名古屋、一番法人税が取れるところで引き下げたら、この法人税の税収もなくなりますけれども、その税収減はどのぐらい見込んでおられますか、そしてその税収減を何で補うのでしょうか。

甘利明内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
 成長戦略というのは経済の規模を大きくするということです。

 私、連休中にベトナムとシンガポール回ってきました。シンガポールで真っ先に現地で質問したことは、これだけ法人税を下げて、企業は集まってくるだろうけど、税収は下がるんじゃないかと聞きました。そうしたらそうではなかったです。税収は上がっていきました。それはその分だけ高付加価値の産業が集まってくる、競争力が高まってくる、経済規模も大きくなってくるということです。

 日本でシンガポールと全く同じようにしようということは、事実上無理だと思います。ただ部分的に競争力と関わる研究開発税制とかあるいは投資税制、ここに深掘りをしていくというのは一つのアイデアだというふうに思っております。要は高付加価値の産業群がより多く日本に立地をして、そして競争力を持って経済のパイを大きくしていくということが必要だと思っておりまして、それに沿った規制改革、あるいは上流投資、あるいは減税政策等を取っていきたいというふうに考えております。

亀井亜紀子委員
 経済の規模を拡大して税収を増やすという、それは正しいと思います。経済の規模が拡大されれば税率が同じであっても税収が増える、それも積極財政でその通りです。ただ私はやはり、そのプラスマイナスの全体の計算の中で、私は税収減の方が多いということが気になっております。また国債をたくさん発行しながら株式市場の方に投資が行くような政策も、マクロ経済としておかしいと思っております。

 時間が参りましたのでやめますけれども、どうしても私はこれはマクロ経済政策として間違っているということを申し上げて、終わりたいと思います。

 以上です。