地方公共団体情報システム機構法案

☆議事録☆
亀井亜紀子委員
 みどりの風の亀井亜紀子でございます。早速質問に入らせていただきます。

 先程から他の委員のご指摘にもありますように、この法案は、便利さは理解しながらも非常に心配の多い、かなり大きな法案だと思います。ですので今日、私は懸念していることを順番にお尋ねを致します。

 まずはじめになりすましの問題です。

 私はカナダに住んでいたことがあるんですけれども、カナダでこれ、社会保障番号、ソーシャル・セキュリティー・ナンバーと言いまして、様々な証明、手続の時にその番号を書き込む欄があります。銀行の口座を開設するときもそうです。私は単なる留学生でしたから、そこは番号はありませんし記入はしませんけれども、とにかく色々な用紙に番号を記入するところがあって、身分証明として使われておりました。

 日本で身分証明を求められる時というのは、だいたい運転免許証だと思います。ですから運転免許を持っていない人というのは一体どうしているのだろうと時々思うのですけれども、運転免許証が使われる理由としては、やはり写真付きの証明書だからではないかなというふうにも思っております。

 もしこのマイナンバーが今後広範に本人確認として使われるようになるのであれば、私は最初から運転免許証のように写真付きの証明書にした方がむしろ安全なのではないかと、今の住基ネットのカードのように単なる番号であるならば、広範に使用するべきではないと考えているのですけどいかがでしょうか。

山際大志郎総務大臣政務官
 アメリカ、カナダ等々で様々な問題が起こってきたということに関しては、もちろん承知をしてございます。その上で今委員がご指摘になられましたように、個人をどのように確認していくかという時に、写真の情報というのは大変有用であるということはそこから学んでございまして、この個人番号カードは写真付きのものにしていくという予定でございます。

亀井亜紀子委員
 やはり落としたらどうしようと不安になるわけですから、個人がよく持ち歩くものになるのであれば、私は写真付きの方が安全だろうと思います。

 では次に、この個人情報が漏洩した場合にどの法律で対応するのかということですが、個人情報保護法しか私には思い当たらないので、この個人情報保護法についてお尋ね致します。私、この法律は総務省の所管かと思っておりましたら、いつの間にか消費者庁なんですね。ですので今日、総務省さんに質問することがなくなってしまったのですけれども、この個人情報保護法について、では内閣府にお伺い致します。

 情報が漏れた場合に、この法律で対応するのでしょうか。どのように対応するのでしょうか。例えば個人情報保護法というのは、過度に匿名社会といいますか、神経質な面を社会にもたらしてしまったという、そういう弊害もあります。ただ実際にはなかなか罰則規定が適用されるところまでは行っていないんだろうと思いますけれども、実際に今まで罰則が適用されたケースというのはあるのでしょうか。あるのであったら何件でしょうか。まずそこで切ります。

伊達忠一総務副大臣
 罰則が適用されたケースは何件あるかというご質問でございますが、個人情報保護法では、主務大臣が発した命令に反した場合等における罰則が適用されますが、これまでの個人情報保護法に基づき罰則が適用された事例はないと承知しております。

亀井亜紀子委員
 そうですよね。なかなかその罰則が適用されるところまでは行かないのに一般社会がかなり過剰に反応していて、学校の連絡網も作れないような状況になっているというのは非常に問題だと思います。

 一方で、このマイナンバーに関する情報が漏れた時には大変なことになると思っておりますけれども、こういった時にはこの個人情報保護法の罰則が適用されるのでしょうか。それとも別の法律を作って対応をされるのでしょうか。

 一例として、例えば韓国ではなりすましが発生して、去年の8月にネット上で登録の番号収集を禁止する法律なども施行されたようなんですけれども、このような法律と、後実際に漏れてしまった場合の対応の法律と、いくつか作って多重に対応されるのか、お考えをお聞かせください。

伊達忠一総務副大臣
 過剰反応と言われるこの問題が生じたらどのような対策をしているのかと、こういうことですね。

 いわゆる過剰反応の問題に対しましては、個人情報の保護法と有用性のバランスを図るという法の趣旨を正確に理解していただくことが最も重要だと思っております。

 消費者庁は全国各地で説明会を開催するなど、取り組みに努めているところでございますが、今年度は地域において個人情報の有用性、適切に図られている事例を収集し、広く提供するなどの取り組みを進めているところでございます。

中村秀一政府参考人
 漏洩などがあった場合にどういう罰則が適用されるのかと、どの法律ということでございますが、番号法はそういう事例が生じた場合の罰則を規定しております。個人情報保護法よりも色々な面で不正の場合の罰則を強化しているということでございまして、なりすまし等、人を欺いたりしたことによりまして個人番号を取得したり、そういったことによって被害が生じるような場合については、罰金のみならず3年以下の懲役等々の罰則をこの法律で、番号法で規定しております。

亀井亜紀子委員
 それでは個人情報保護法も、今この機会にもう少し質問しておきたいと思います。

 この個人情報保護法は、制定する時に私の父親なども関わっておりまして、かなり一生懸命やったんですが、家族には非常に不評な法律です。何て不便な法律を作ったんだとずいぶん非難したりもしたんですけれども、本人曰く、これは基本法であると。ですから作った時に、これは基本法として定めて、本当は個別法で対応する、その続きがなければいけなかったのに、そこを作っていないからこれだけ過度な匿名社会になっているのだというようなことだったんですけれども、今後学校の連絡網も作れない、あるいは民生委員やNPOがなかなか活動ができないような状況をつくり出しているこの個人情報保護法について、何らかの対応をお考えでしょうか。

松あきら総務委員長
 どなたですか。お手をお挙げくださいませ。

伊達忠一総務副大臣
 これは恐らく大臣の方の管轄になると思いますので。

 これ過剰反応、先程のことですね、そうしたら。(発言する者あり。)

松あきら総務委員長
 もう一度亀井亜紀子さん、すみません。

亀井亜紀子委員
 一応山際政務官にお答えいただく予定になっておりましたけれども、対応としてどのようにお考えですかと。先程の答弁で少し入ってしまったのかもしれませんが、お考えをお聞かせいただければと思います。

伊達忠一総務副大臣
 これについてはカラーパンフレットを作ったり、またカラーリーフレットを作ったりして取り組んでいるところでございます。

亀井亜紀子委員
 すみません、これかなり社会的に不便も生じておりますので、役所としてもう少し真剣に取り組んでいただきたく、お願いを致します。

 それでは時間もありませんので、次の質問に移ります。

 これ次の質問も他の委員からずいぶんご指摘ありましたけれども、特に藤末委員から指摘がありましたが、システムをどこがつくるのか、セキュリティー面ですとか、どこがつくるのかという問題です。

 私もこれ、WTOの規制にかかるということがわかりながらも、なるべく国産でやるべきだと思っています。個人の国民一人一人の情報、安全保障という観点から考えて、これは政府が知恵を絞って何とか国産でできるように努力をすべきだと思うんですけれども、その点いかがお考えでしょうか、お尋ね致します。

山際大志郎総務大臣政務官
 この情報提供ネットワークシステムあるいはマイポータルなどのシステム整備に当たって、様々な年金記録システム刷新の大幅な遅延及び特許庁の問題等々もございました。そんな失敗の教訓を踏まえまして、内閣府情報通信政策監、CIOです、政府CIOの指導の下に、調達仕様書における要件定義の明確化、事業者の技術力の適正な評価、あるいは外部専門家の活用などを配慮しつつ、関係機関とも緊密な連携を図ることで適切にシステム整備を行っていきたいと考えているところでございます。

 純国産でというお話もございましたが、WTO政府調達協定において、公の秩序の為に必要な場合等を除き競争入札を行うことを原則とされておりまして、この番号システムの調達についても同協定に照らして対応させていただきたいと存じます。

亀井亜紀子委員
 そうですね。ただ何というんでしょう、やはり国家安全保障という考えで、なるべく知恵を絞って成長戦略に位置付けて、これを機に日本のITを発達させるぐらいの勢いでやっていただきたいと思います。

 最後に他の分野へのシステム拡大や民間の利用についてお伺い致します。

 この番号制度の議論に入った時に、私まだ与党におりましたし、政策担当しておりましたから、前半部分はかなり議論を聞いておりました。かなり慎重な意見もあり、特に民間に利用を拡大するということは、例えば個人の収入の情報が金融機関に入ってしまったら融資に影響が出るでしょうし、医療カルテの情報が保険会社に入ってしまったらそれはそれで不安ですので、あまり広範につくるべきではないと。まあ税と社会保障の分野ならいいでしょう、始めてみましょうかという位置付けで始まったと思います。

 ですので広げていくということは、やはりよくよくこの様子を見ながら注意深くしていただきたいと思うんですが、政府の姿勢についてお伺い致します。

山際大志郎総務大臣政務官
 委員のご指摘のようなご意見があることを踏まえて3年間、これからしっかりと検討をするという形にさせていただきました。ですからそのご指摘を踏まえてこの3年間、そういうリスクがどれぐらいあるかということも含めてしっかり検討させていただきたいと存じます。

亀井亜紀子委員
 3年間の間にはまだシステムができ上がらず、走ってもいないと思うので、実際にはシステムができ上がって様子を見てからということで私はお願いしたいと思います。

 以上です。